日記

こんにちは。

 

まずは987ボクスターのご紹介。

987ボクスターの幌は基本的には986ボクスターと似たような構造なのですが、

細かい部分の複雑度がグッと増しており、なかなか大変な車種であります。

986はDIYでも器用な方なら取り付け可能だと思いますが。987はおそらく無理でしょう。

普通、幌は新しくなるほど作業性も向上していくものなのですが、

987の場合は何故か986と比べて大幅に退化してしまっております。

 

難易度を引き上げている大きな要因の一つがこのセンターピラー付近の構造。

こんなネジ、どうやって回すのさ!!というような場所に左右各3個ずつネジが付いています。

悩む過程でネットで色々調べていくと、

別のショップさんのブログでは「骨組ごと外した」という方もいらっしゃいました。

なるほど、確かに外してしまいたくなるのもよくわかります、この構造では。

 

ただ、私の場合は一人で作業しておりますし、この重たい骨組みを外すのは到底不可能。

また、ボディへの傷や骨組のズレが発生してしまうリスクも伴います。

というわけで、工具と骨の角度を工夫して、どうにかこうにかそのままでネジを回しました。

骨組を色々動かしていくと、何とか手と工具がギリギリ入るちょうどいい角度があるのです。

だいたいコツは分かったので、次回からはもう少しスムーズに進むと思います。

 

逆に進化した点としては、骨組みの材質が変更されたらしく、ネジ穴の耐久性が大きく改善していました。

986の場合はネジを外す時点でボロボロと金属粉が落ちてきて、

ネジを付け直す前からネジ穴崩壊寸前という耐久性が著しく低い材質だったのですが、

987の場合は金属粉は全く落ちてきませんし、

付け直すときも最後までしっかりした手ごたえで、きちんと締めることができました。

ポルシェ側もこの欠点をきちんと認識していて、改善したのでしょうかね。

頑丈なドイツ車らしからぬ材質でしたので。

 

というわけで、出来上がり。

幌メーカーのカタログでは2005-2010年用となっておりましたが、

2011年製の車両でも問題なく取り付けできました。

メーカーに「2011年式でも大丈夫?」と聞いたときは「だと思う」という返事だったので不安でしたが・・・

ちなみに987ボクスターは2012年まで製造されておりました。

 

生地はGermanA5のボルドーです。

元々付いていたブラウンからの張り替え。

元の幌も全く傷んでおりませんでしたので、ドレスアップとしての交換です。

こちらはボクスターSですが、エンジン始動時の音がカッコイイですね!

従来のポルシェとはかなり印象が異なる「フゥォォォーーン!!」という音でエンジンが目覚めます。

で、始動後はいつものポルシェっぽい、ドコドコドコというか、ガラガラガラというか、

(ポルシェのエンジン音はなんとも擬音化しにくい・・・)

まぁ例の、やや乾いたような感じの重低音に戻ります。

個人的に、この始動音は好感度高いですねぇ。

次はボクスターも検討してみようかな?と思えてきました。

 

こちらはZ33にTwillfastRPCのバサルトグレーの幌です。

元の幌も純正のグレー幌だったので、同じイメージで合わせてみました。

が、Stayfastと比べると厚みが1.3倍ほどあるためか、折り畳みがかなり窮屈そうです。

オーナーさんには、生地が伸びてくるまでしばらく開閉しないようお伝えしました。

 

こちらはS2000にStayfastのバーガンディ。

 

お試し施工中のスモークフィルムを貼らせていただきました。

端部は室内側の布に干渉するため、どうしてもちょっと繊維や空気が入ったりしてしまうんですよねぇ。

ちなみにフィルムは市販品の中では一番濃い「スーパーブラック(透過率5%)」です。

 

日中はともかく、夜間はちょっと見えにくいかな?と思いますが・・・・

元々後方視界ゼロで運転していたオーナーさんですから心配ご無用です!

ルームミラーなんぞ飾りに過ぎなかったのです。

 

こちらはNBロードスターにStayfastのブラック。

色褪せしやすい赤いボディのせいもあってか、だいぶ塗装はヤレてきていますが、

レース仕様となると、なんだかそれもまたカッコよく見えてきます。

歴戦の傷跡みたいな感じで。

 

こちらは社外品を持込で取り付けさせていただいたNAロードスター。

パッと見はだいたいいい感じに張れております。

 

が、端部を見ると・・・・

裂けています。

というか縫い目も接着跡もなく、最初からくっ付いていません。

 

反対側も。

上のほうは糸が見えてしまっています。

これは不良品なのか、それとも最初からこういうものなのか。

しかし、お値段はだいぶリーズナブルなようですので、

消耗品と割り切ればこれはこれで有りなのではないかと思います。

とりあえず雨風はきちんと凌げておりますので、幌としての役割は果たしておりますし。

 

 

という感じでここ最近、何件か持込品の施工をさせていただきましたが、

まず幌のクセがよく分からず非常に張りにくいのと、また、こういう微妙な不具合があったときに、

自分のところの幌ならば不良品ということで交換いたしますが、

持込品ですと、「まぁ、社外品だしこんなもんでしょう・・・」と言わざるを得ないのが少々心苦しいです。

というわけで、今後は社外品の持ち込み取り付けはお断りしたいと思います。

申し訳ありませんが何卒ご了承ください。

 

純正品はOKです。

先日施工させていただいたS2000の純正幌は、さすが素晴らしいクオリティでした。

あれほどの精度ならば、DIYでも一発でバッチリ決まると思います。

作業に自信のない方にこそ純正幌をお勧めしたいですね。

ただ、純正だと幌だけで約11万円、

当店の幌の工賃込み価格とほとんど変わらないという・・・悩むところです。

 

 

それでは、また。