日記
どうもこんばんは。
温かくなってきたせいか、幌交換依頼がだいぶ増えてまいりました。
色々作業させて頂きましたので、いくつか紹介いたします。
まずこちらは911カブリオレ(997型)
開閉不良であちこち傷んでいたので交換させていただきました。
同じ997でも、後期になると幌の細かい部分がちょこちょこと変更されています。
一番大きいのが、幌布の挟まりを防ぐこのバーでしょうかね。
が、しかし、このバーも想定した通りには機能しなかったようで、結局穴が開いてしまっておりました。
最近の幌は複雑すぎるのですよ、ホント。
こちらは986ボクスター。
開閉動作中に高負荷がかかるとギア飛びを起こしてしまうので点検。
駆動部カバーの固定ネジが全て緩んで浮いており、ギアがほとんどかみ合っていませんでした。
逆にこれでよく今まで動いていたなぁと感心します。
ネジをすべて締め直し、緩まないようにロックタイトで固定しておきました。
こちらはNAロードスター。
Twillgrainというビニル生地なのですが、
パッと見クロス生地??と思うほど質感が高く、
しかもビニルとは思えないほど柔軟性があり、とても素晴らしい生地でした。
今度からビニル生地はこれを推していきましょう。
在庫も置いてますのでお気軽にご相談ください。
こちらはStayfastのダークベージュ。
タン系よりも彩度が低く、落ち着いた印象です。
こちらは新しく導入したROBBINS社製のワンピース幌。
初めての取り付けでしたが、フィッティングはとても良好でした。
これならDIYでも比較的容易に取付できるかもしれません。
ただし、ROBBINS社製の幌は、どれもだいたい張りが非常に強めですね。
慣れていないと、生地が伸びるまでは閉めることすらままならないかもしれません。
従来のE-Z ON AUTO TOPS社製と比較しますと、
幌上部の左右に継ぎ目(デッキシーム)がなく、端から端まで一枚の生地ですっきりと仕上がっております。
継ぎ目があるとですね、どうしてもその部分に擦れが集中しまして、
こういう傷み方をするわけですね。
ですので、一枚の布で出来ているほうが耐久性が高い、かもしれません。
今後の経過を見守ってまいりましょう。
何より私が気に入ったのは、このガラスの納まり。
幌布にガラスをすぽっと嵌め込んだような納まりになっており、
布とガラスがほぼフラットになっているのです。
この納まりはCLKカブリオレなどにも採用されておりまして、
幌ガラスの固定方法としては、最も上質な納まりだと思っております。
こちらもROBBINS社製、車種はMR-Sです。
ロードスターと同じく、フィッティングはなかなか良好なようです。
ただ、E-Z ON社製と比べるとだいぶ高いんですよねぇ。
もっと安けりゃこっちに変更してもいいのですが、もう少し検討して参りたいと思います。
こちらはZ33用のROBBINS社製幌。
こちらもフィッティングは良好ですが、少々張りが強すぎて、伸びるまで時間がかかりそうです。
これは、E-Z ON社製でいいかなぁ、価格も安いし。
こちらはE-Z ON社製。
少々調整にコツがいりますが、ちゃんと手間をかければきれいに張れます。
続いてフィアットグループ。
こちらはバルケッタ。
グリーンの幌がとてもよく似合っております。
こちらはアルファのスパイダー。
オーナーさんは同車種を2台お持ちで、こちらは普段使い用なんだそうです。
いいですね、やはり車はガンガン乗らないと。
このアルファにはよくある症状ですが、フロントウェザーストリップのリテーナーがボロボロに錆びてしまっておりました。
たまたま在庫を一つ持っていたので新品交換。
こちらは先日紹介したベントレー。
ポテンショメーターとマイクロスイッチを交換して無事動くようになったので、納車させていただきました。
このポテンショメーターとやらがどんな動きをしているのか気になったので分解していきます。
まぁ、単純に言えば、角度検出センサーなわけですが・・・
内部には何やら電子部品が入っておりまして、
取り出して、
さらに分解。
どうも、スイッチ的な検出ではなく、回転によって抵抗値を変化させ、
そこに流れる電圧の変化を測定して角度を検出する、といった装置のようでした。
スイッチ式と違って細かい角度の検出が可能ですが、
その分トラブルが発生しやすいのかなという印象です。
おかしな電圧を測定するとコンピュータがエラーと判断して動作を停止してしまいます。
★追伸★
結局その後も度々エラーで止まったりして原因不明です。
今まで何台か見てきましたが、この車種を完全に動作させるのは今のところ困難です。
こちらはとあるZ3のリアシーリングフレームという部品。
過去に例を見ないほどバッキバキに割れてしまっております。
素材自体の劣化もあるのですが、、、
誰かが雨漏りをその場しのぎで直すためにコーキングを打ってしまっていたのです。
ですから幌とガッチリくっ付いてしまい、外す段階でバッキバキに割れてしまいました。
しかも、ここまでやっても雨漏りは直っていなかったという・・・。
こんな状態ではありましたが、コーキングを除去して割れた部品をかき集めて全てつなぎなおし、
止水処理もバッチリやり直して、きちんと雨漏りしない状態に仕上げさせていただきました。
ここの部品は幌とボディの間に挟まっているだけですので、
割れていたとしてもちゃんと隙間なく補修してあれば特に問題はないのです。
新品に交換してもいいのですが、結構高いし納期もだいぶかかりますので、
再生できる限りはこのように今回のように再生して使用させていただきます。
というか、こんなに割れまくりなことは、通常ほとんどありません。
以上です。
それでは、また。