手直し
こんばんは。
今回は珍しく幌の調整のみのご依頼。
状況によってはお断りするのですが、
写真を送っていただいたところ、だいたい原因が分かったのでお受けいたしました。
ガッツリしわが入っております。
泣きっ面に蜂とばかりに鳥の糞まで。
左側のほうがややマシですが、それでもやっぱりシワシワ。
本来骨組の内側に隠れるはずのサイドケーブル部分がはみ出ています。
これでだいたい原因が分かりました。
996前期の場合、時期によってケーブルの長さが長・短2種類あるのです。
きっと、短いほうに該当する車体なのに、長いケーブルで取り付けてしまったのではないかと。
で、幌を一度外してケーブルの端部を見てみると・・・・
案の定、ケーブルが延長されています。
ただ、延長の仕方がちょっと予想外。
メーカー指定の方法なのでしょうか?
E-Z ON社製の場合は、ケーブルのもう一方の端に穴が2個あり、長さを選べるようになっています。
延長の金具を外してケーブルを短くしたら、だいぶシワがなくなりました。
ただ、やはりケーブル以外の部分も調整していかないと完全にはシワはなくなりません。
仮固定しては閉じてみてシワの状態を確認しながら、
チャコペンで引っ張りたい範囲、方向、量などを幌に直接書き込んでいきます。
そしてまた幌を外して書き込みに沿って調整。
この繰り返しで、ジワジワと煮詰めていくのが店長流。
ちなみに先端をダブルクリップで仮止めする方法、以前日記で紹介しましたところ、
他の幌屋さんも気に入って採用してくれているようです。
これ、実にいいんですよね。
はい、とりあえず幌の張り具合はバッチリ直りました。
シワのひどかった右側もバッチリ。
ただ、時間が無くて鳥の糞は洗えませんでした。。。。
その他、ネジの紛失、ネジ山のつぶれ、折損などありましたので一通り補修。
完全に元に戻すことは不可能ですので適当なネジなどで代用しております。
次回外した人は・・・・なんじゃこりゃ!!ってびっくりするかも。
でも、色々事情があっての、この状態なのです。
どうぞお察しください。
時間があれば、全部ねじ山を切りなおして、ボルトの種類も揃えて入れなおしたいんですけどね。
今回はとりあえず日帰りでシワを解消するのが主目的でしたので応急処置で済ませましたが、
またお時間がある時にでもご依頼いただければ幸いです。
ちなみにこちらの幌、前期用のガラス幌となっておりまして、ロビンス社製です。
いいなぁ、当店で扱っているE-Z ON社では前期用のガラス幌は作っていないのですよ。
うちでも扱いたいのですが、代理店のテリトリー?みたいなのがあるらしく、
誰にでもホイホイ卸してくれるわけではありません。
卸してくれれば、それなりに売り上げに貢献できると思うんだけどなぁ。
それでは、また。