花粉の恐怖
こんにちは。
今日は花粉のお話です。
私自身なかなかの花粉症でして、特に春先はかなりの迷惑を被っているわけですが、
なんと花粉の野郎、車のボディにも多大なダメージを発生させていたのです。
花粉?そんなもん洗えば落ちるだろ?
はい、そう思っていた時期が私にもありました。
磨き担当のY君がよく花粉がー花粉がーと騒いでおりまして、
何言ってんだ?花粉なんて洗えばいいじゃん、と思っていたのですが、
高橋さん、これが花粉です!と見せてもらったのがコチラ!
はい、このシミ、これが花粉によるダメージなのです。
この車両、新車から数か月のとても新しい車両で、しかも洗車した後の状態でこれです。
洗っても全く落ちていないのがお分かりいただけるかと思います。
すごいですねぇ、花粉が付着して、そのあと雨が降って乾いて、
その時のままの状態でシミがついてしまっているのがよくわかります。
実はこれ、花粉そのものが付着しているのではなくて、
花粉内に含まれるペクチンという成分が水に濡れることによって花粉外に放出され、
そのペクチンの化学的作用により塗装面を収縮・変形させてしまうことによって出来ているシミ、なんだそうです。
というわけで、洗うことによって花粉自体は除去できるものの、
そもそも塗装が変質してしまっているので元に戻らない、という恐ろしい状態なのです。
が、しかし、何年も乗ってるけどこんなシミないよ?と思われる方も多いのではないでしょうか。
はい、私もそう思っておりました。
実はこの塗装面の変質はですね、熱を加えることによって元に戻すことが出来るのです。
春先に花粉が舞ってシミがついても、夏の直射日光ガンガンの暑い時期を経ることによって、
変質した塗装面もいつのまにか元に戻っている、ということが毎年起きていたのです。
それじゃあ夏が来るまでほっとけばいいのかというとそうではなく、
やはり一度は塗装面を変質させてしまっているわけですから当然年数を経るほどダメージは蓄積されていきますし、
なにより、この塗装が収縮した状態で磨きをかけるとどうなるか!といいますと、
はい、まぁ一度はきれいになるのですが、
しかし、そのご熱が加わって収縮が解消されると、
今度は収縮状態を基準にして平らに磨いた塗装面がまた元の形状に戻る、
つまり結果としてまた平らでなくなってしまう=シミ復活!!
という実にめんどくさいことになってしまうのであります。
で、あれー?綺麗にしたのにおかしいなぁ、と再び研磨・・・
手間はかかるし塗装は減るし、何にもいいことないですね。
というわけで、この花粉の被害を少しでも軽減するためにはコーティングをしましょう、
また、コーティングをするために磨きをかける前には、このシミをきちんと除去しましょう、ということなのであります。
具体的な方法としては、先ほども申しました通り熱を加えればいいわけですので、
お湯やヒーターを使って塗装面に熱を加えてきます。
で、塗装面がだいたい70度くらいに達すると、シミがスーーっと消えていくのです。
不思議ですね、面白いですね。
というわけで、シミを除去して磨いて、はい、ピッカピカになりました。
もう全くシミは見当たりませんね。
ソリッドの黒は特にシミが目立ちやすいですから本当に要注意です。
きちんとコーティングをしたうえで、こまめな洗車を心がけましょう。
黒はきれいになると景色がよく映り込むので磨き甲斐がありますね。
バッチリきれいになりました。
恐らく新車納車時よりもきれいになったのではないかと思います。
販売前の保管状態でもすでに結構なダメージが及んでおりますからね。
こういうメッキパーツが多い車はきれいになると見栄えがします。
最近のヘッドライトのデザインは自由度が高いですねぇ。
どれがヘッドライトでどれがウィンカーなのか。
不点灯状態ではちっともわかりません。
この車両はこういう細かく入り組んだ部分が多いので、自分で洗車しようと思うとなかなか大変そうですね。
もしまた汚れてきてしまって、自分で洗うのは面倒!というようであれば、
プロの技術で再びきれいにさせて頂きますので、洗車だけでもお気軽にご相談ください。
それでは、また。